Homan由佳の英語で仕事力アップ

ココシャネルの言葉 第2弾

Homan由佳の英語で仕事力アップ

お久しぶりです。皆さんお元気ですか。コロナ前の常態を調整しながら、ニューノーマルへの適応を少しずつ日常化し、前を向いて日々を過ごしているという感じでしょうか。コロナと共存しながら経済を取り戻す機運がある中、今回は表題どおり「英語で女子力アップ」のブログで女性にエールを送ります。もちろん、女性を応援する女性以外の読者の皆さんにも!

菅新内閣が誕生し、「女性の活躍推進」が成長戦略の取り組みの一つに挙げられています。前政権では、安倍前首相が旗振り役で「すべての女性が輝く社会へ」をスローガンに、通称「ニイマル・ニイマル・サンマル」つまり「2020年までに指導的地位に女性が占める割合を少なくとも30%に」が政府目標として設定されました。

2014年9月に開催された「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」の一環で開催されたラウンドテーブルで、現在、欧州中央銀行 (ECB) 総裁クリスチーヌ・ラガルド氏を囲んで、私も末席で大手企業の管理職の女性たちと日本企業で女性活躍が進まない現実について様々な意見交換をさせてもらいました。

クリスチーヌ・ラガルド氏から学ぶ
世界的に活躍している女性で最も尊敬している人を1人挙げなさいと言われたら、私は迷わず国際通貨基金(IMF)の代表理事クリスチーヌ・ラガルドChristine Lagarde氏を挙げる。実は、この記事に掲載された実際のインタビューの直前、私は生の(?)ラガルド氏と対談し、この「強いしなやかさ」を直に体感したのだ!今でも、この夢のようなひとときを思い出すと感動がよみがえり胸が熱くなる。

その時、今必要なのは職場の構造的な制度改革だけではなく、男性と女性双方の意識改革なのかもしれないと漠然と感じたのですが、政府主導の大きな動きに希望の光を見て、多くの女性が6年後の変化に期待を寄せたはずです。しかし残念ながら、今年7月時点で公表された女性の管理職比率は17%という残念な数字。結果的に2030年まで見送ることにしたようです。私は国が本気で女性が輝く社会を作るためには、もっと女性を交えた議論が必要だと感じます。
女性管理職3割目標 「20年30%」から「30年まで」に先送りへ 政府

さて、女性側も自身が社会で輝くためにはどうすべきかを考えることも必要です。あなたは職場にこういう上司になりたい、といったロールモデルがいますか?もしいるなら幸運ですが、いない人は書物からヒントを見つける方法をお勧めします。女性起業家として名を残している歴史上の人物はそれほど多くないのですが、私が最も関心がある人はガブリエル・シャネル (1883-1971) です。

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19世紀のモードを刷新した革命家と言われるシャネルは、コルセットから女性を解放し、当時男性の下着に利用していた安価なジャージーという素材を生かして動きやすく着心地が良い服を商品化しました。同じ発想で、両手を自由にしてくれるショルダーバックや外出先で使える携帯のリップスティックなど、今や女性にとって必需品を商品開発した世界の女性起業家なのです!戦後一度は退いたファッション業界に71歳で復帰し、87歳で亡くなる前日まで現役で働いたバリバリのキャリアの持ち主です。

ずば抜けたファッション哲学はシャネルの人生観に反映されており、彼女が残した言葉の端々にはっきりと残されています。時代を先取りしたこの女性革命家の考え方に心が動かされます。これまで作家やジャーナリストが書いた伝記や関連書籍を色々と読みましたが、シャネルの物の考え方には時代や国を超えた不変の学びがあるのです。シャネルが遺した短く力強い言葉はむしろ格言と呼べるほど心に響き、社会で輝くためのヒントが隠れているように思えるのです。例えば、次の引用はおそらく最も有名なシャネルの言葉のはずで、多くの女性を元気づけてくれます。

If you were born without wings, do nothing to prevent them from growing.  (翼を持たずに生まれてきたなら、翼を生やすためにどんなことでもしなさい。)

孤児院で育った幼少時代を経て、男性からの庇護を離れ経済的に独立し、「日曜日は嫌い」と生涯仕事一筋でシャネル大帝国を築き上げたココ・シャネルがどれほどの犠牲を払って努力したのかは想像に難くありません。彼女が発するからこそ説得力があります。

以前のブログ「ココシャネルの言葉」で紹介した言葉もチェックしてみて下さいね。


この本 Pocket Coco Chanel Wisdom を最近読み返す機会があったのですが、最初に読んだときは特に印象に残らなかったのですが、今回は以下のメッセージが私の心に強く残りました。

The most courageous act is still to think for yourself. Aloud.  (最も勇気ある行為とは、自分の頭で考えて、それを口に出すこと。)

  • still=「今もなお」という副詞はあえて訳しませんでしたが、「今も昔も勇気ある行動は自分で考えて口に出すこと」という意味です。つまり、シャネル自身も先人の言葉をどこかで学んでいた、ということになりますね。

強烈なメッセージをここに感じたのは、先月米国で起きた白人警察官による黒人男性への暴行に端を発した一連の人種差別行動へ抗議、その中での大坂なおみ選手の言動が思い起こされたからです。大坂選手はツイッターでこう発言していました。

Before I am an athlete, I am a black woman. And as a black woman I feel as though there are more important matters at hand that need immediate attention, rather than watching me play tennis…

「テニス観戦よりも注目されるべき重要なことについて皆に考えて欲しい」という強いメッセージを発信し、黒人被害者の名前が書かれた7枚のマスクを着用して全米オープンで優勝を果たした22歳の大坂選手。その勇気ある言葉と行動に圧倒されて感動した人も多かったでしょう。
大坂なおみが7枚のマスクで訴えたかったこと – 黒人被害者の名前入り「議論始めるきっかけに」

シャネルの言葉を自分なりに咀嚼すると、「自分で考え抜くことが大事。自分に確信があれば、たとえ他人がどう思おうとよいではないか。はっきり自分の意見を持って伝えるべきだ。」ということでしょうか。これがシャネル流の成功の秘訣なら、私も努力しよう!と背中を押される思いがするわけです。

いつの時代も、心に響く言葉は生きる道しるべになります。自分だけではなく他人を元気づけ、進む方向のヒントを与えてくれることもあります。時には偉人の格言に触れてみてはいかがでしょうか。

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