Business Connections コース受講記3. ビデオ会議に参加する

Homan由佳の“Business Connections”コース受講記

ビジネス・コネクトコースの一番の特徴「チューターとのビデオ会議」

Business Connections(ビジネス・コネクト)コースの一番の特徴はチューターとの video meeting(ビデオ会議)がプログラムに4回盛り込まれている点です。私が受講してみたいと思ったのもここがポイントでした。1つのトピックで4技能(話す、聞く、読む、書く)を磨く学習法は英語教授法の定番です。

英語を日常的に話す機会が少ない日本の学習環境では、「読み書き」を学習指導の中心に取り込んで「話す」「聞く」のオーラルコミュニケーション力を鍛える英語教育法を日本の高等教育の早い段階から真剣に始めるべきだと思います。ここで私が提言しているのは、高等教育までの教養課程の英語 (EGP: English for general purposes) のことですが、English for specific purposes (ESP) と呼ばれるカテゴリーに属するビジネス英語においても、4技能アプローチが有効だと感じています。(詳細はまた別の機会に!)とにかく、こうした背景からビジネス・コネクトコースの各ユニットに含まれるビデオ会議を体験することを楽しみにしていました。

ビデオ会議ツールは海外との取引をしている企業にとっては決して新しいものではないのですが、新型コロナ感染拡大の影響でリモートワークが急速に拡大し、昨年から私たちにとって非常に身近なコミュニケーションツールになりました。1対1のビデオ会議であればマスク着用の必要もなく顔の表情も見えるので、非言語コミュニケーションも含めた意思疎通を訓練する外国語学習では、接触を防ぐための感染対策で制限される対面授業よりもメリットがあるように思われます。

また、勤務先の大学で利用しているZoomやTeamsは日進月歩でユーザーにとって使い勝手の良い機能に進化しています。(情報リテラシーが決して高いとは言えない私でさえ、戸惑いながら始めたオンライン授業やオンライン会議が今やメインのコミュニケーション形態となっています。4月から開始する対面授業では逆に浦島太郎の心境になるかもしれません。)コロナ前から開講されていたビジネス・コネクトコースですが、こうしてビデオ会議の垣根が低くなったお陰で、私も何の抵抗もなく始めることができました。

small talk(雑談)は社会的技能 (social skills) の一つ

ビジネス・コネクトコースのビデオ会議は20分間です。第1回目はチューターと初対面なので、簡単な挨拶をしてから前の週に提出して添削を受けた自己紹介に関する質問を受け、私も準備しておいた項目に従ってチューターに質問をします。ビデオ会議は「クライアントとの会議」を想定しているので終始フォーマルな形で会話が進みます。内容はその週の課題と連動しており、設定された議題は事前に資料を読んでおく必要があるので、20分の会議に無駄な時間がありません。第1回目のビデオ会議の目的は初対面の人とかわすsmall talkを身に付けることでした。

small talk(雑談)は社会的技能 (social skills) の一つで、社会で他者とうまくやっていくために必要なスキルです。日本語の「雑談」、英語の”small talk”の言葉の響きはどちらも重みを感じませんが、顧客対応の仕事をされている皆さんであれば、それが「雑」でも “small”でもない対人関係を円滑にするためのスキルだということはご存知でしょう。名刺交換と同じくらい神経を使うのが”small talk”だと個人的に感じます。

訪問先の企業で担当者とエレベーターを待っている間、重要な会議を終えて担当者がエレベーターまで見送ってくれる間、それはほんの数分の時間ですが、沈黙を貫くべきか、気の利いた雑談で相手を惹きつけるか、優秀な営業担当者なら直感でわかるでしょう。

昔、外国人のシニアエグゼクティブの秘書兼通訳をしていた時に、会議室から出た後の上司のスマートな small talk の振る舞いに「成約への一歩」を確信したことが何度もありました。何かとパーティが多い欧米では自然に身につけられるスキルなのでしょうか。

以前は立食パーティで「壁の花」になると揶揄された日本人ですが最近はあまり耳にしなくなったのは良い傾向だと思います。また、small talk では「容姿、職業、性別、文化、人種、民族、信仰、思想、性癖、健康(障害)、年齢、婚姻状況などによる社会的な差別や偏見が含まれていない」話題に徹するという黄金ルール、つまりPolitically Correctnessに注意することは当然ですが大切ですね。
Wikipedia「ポリティカル・コレクトネス」

初対面のチューターとの small talk は、趣味などの軽めの話題から始まり、同業者ということもあって外国語習得におけるbetter readers/writers のことにまで及び、建設的な議論で盛り上がりました。

一般的にどの会議もそうですが、20分でうまく会議をまとめるという双方の意識が大切だと感じます。時間泥棒 (the thief of time) にならないことが仕事をする上で重要ですし、何よりこのビジネス・コネクトコースのビデオ会議では、議事録を作成する課題が待ち受けているので、漫然と英会話を楽しんでいる時間はありません。会議内容を会社に持ち帰って報告するという想定で、議事録を丁寧に仕上げるため、チューターとの会議中にメモを取りながら1パラグラフにまとめて提出するのです。

俳優並みの演技をして役になりきる方が英語学習のパフォーマンスは良い

第1回目のセッションは「自己紹介」がテーマで私自身のことを話しましたが、第2回目以降のビデオ会議セッションからはロールプレイで会議を進めます。最初は別人になりきって会議に参加することに違和感を感じましたが、実はこうした俳優並みの演技をして役になりきる方が英語のパフォーマンスが良いことに気づきました。

不思議な感覚ですが、私の場合、ロールプレイで別人になった方がのびのびと発言できました。営業担当 (a sales representative) になったり、購買代理業者 (a purchasing agent) の買い付け人になったり、顧客 (client) になることで、会議の相手との関係を意識してトーンを変えて行くことを学んでいます。チューターも役割になりきってくれるのでやりやすいこともあります。

ロールプレイを成功させるには、会議の前にしっかり状況を把握してイメージづくりをしておくと良い、ということも回数を重ねて学んでいます。ビジネスライティングと4技能統合の有効性、ぼんやり見えてきています。ビデオ会議についてはまた報告します。


以下の記事に続きます。

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Yuka Homan

ジーワン・コミュニケーションズ取締役。立正大学教授。専門はメディア英語、英語教育。 仕事で英語と長く接してきた経験をもとに、英語を外国語として学ぶ者として、また英語を教える立場から日々感じることや、内面から女子力をアップするようなちょっとした知識もとりいれつつ、徒然なるままに書いていきたいと思います。
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